今年の目標を年末まで覚えている人間は存在するのか? 〜目標あるあるを調査してみた〜

2021年1月20日

年があけて約3週間。皆さんは、もう今年の目標を立てましたか?
鋭いツッコミで知られるエンタメ分析家・まいしろさんに、世の中の“目標事情”について分析していただきました。



「今年の目標」といえば、たこ揚げや羽子板にならぶ年始めの風物詩。お正月のありあまる時間を使って、あれこれと目標を立てたという人も多いでしょう。

そういう私も(達成するかどうかは別として)立てるとなんか元気が出るので毎年目標を立てるようにしています。ちなみに今年の目標はこちら。


こんなふうに自分が目標を立てていると、他の人の目標も知りたくなってくるものですが、長年まわりの「今年の目標」をチェックしていると、いくつか共通点があることに気付きました。

そういうわけで今回は、そんな「今年の目標あるある」のうち、特によく観察される三大あるあるについて、アンケートを通して深掘りしていきたいと思います!

※アンケート期間:2021年1月5日(火) – 2021年1月7日(木)
※回答者:20代以上の男女215名

■今年の目標あるあるその①

毎年、たくさんの人が今年の目標を立てていると、似ているものや人気の目標が出てくるもの。

「毎日運動をする」「コツコツお金を貯める」など、人気の目標にはいろいろなものがありますが、やはりぶっちぎりで人気なのはこれでしょう。

「今年は飛躍の年にします」

この時期、だれもが一度は見るであろうこのフレーズ。急にえらい人に「今年の目標は?」と聞かれたときにとりあえず答える言葉としても人気があり、この言葉で新年最初のピンチを切り抜けてきた人も少なくないことでしょう。

ちなみに、だいたいは「とにかくめちゃくちゃがんばります」という感じの意味で使われており

「人間なんだから飛躍じゃなくて跳躍じゃないのか」

「今年は飛躍するなら去年は徒歩だったのか」

などといった野暮なツッコミをはねのけるパワーのあるフレーズとなっています。

そんなみんなを救う魔法の言葉「今年は飛躍の年にします」ですが、実際にはどれくらいの人が目標にしたことがあるのでしょうか?




実際に目標にしたことがあるのは、全体の約22%。およそ5人に1人が人生のどこかで飛躍しようとしたこと
があるという結果となりました。

また、特に40〜50代に人気の目標のようで、人は壮年をむかえると飛躍するようになるというのもポイントとしておさえておきたいところです。

今年の目標あるあるその②

環境問題が深刻化している昨今、限られた資源を使うため我々はリサイクルという手段を編み出しました。そんなリサイクルの概念を、資源だけでなく「今年の目標」で体現したのがこちら。

「去年の目標を使いまわす」

「状況が変わるんだから目標も違うものを立てるべきだ」などという常識にとらわれることなく、「目標を考え直す」というめんどうな作業からも逃げられるという効率性が光るこちらの手法。ある意味で「継続は力なり」を重視した目標の立て方ともいえますが、果たして実際にこの方法を取る人はどれくらいいるのでしょうか?




けっこういました。むしろ、半分以上はそうでした。

逆に、同じ目標を立てたことが「まったくない」人は全体の約21%だけ。ほとんどの人は達成していない目標をそのまま使ったことがあるというリサイクル意識の高さを見せつけました。

今年の目標あるあるその③

今年の目標あるある、ぶっちぎりのナンバーワン(※私調べ)。

毎年12月になるとその1年をふりかえり、できたことは何かを考え、できなかったことを思い、来年はこんな年にするぞと一大決心した次の日に、なんの目標を立てたか忘れている。ひどいときには目標を立てたことすらも忘れ、友だちに「今年の目標は?」と聞かれても「まだ立ててないよ?」と堂々と答えて胸をはり、やっと思い出しても月末になるころには忘れていて、こういう今年の目標についての記事を読んで「あっ…」とぼんやり思い出す。そんな瞬間は、生きていれば誰にでもあると思います(※私調べ)

しかし、勘違いしてはいけません。人間は忘れる生き物です。忘れることは決して悪いことではありません。本当に問題にするべきことは

逆にいつまで覚えているのか

ということでしょう。

というわけで「今年の目標をいつまで覚えているのか」、調査の結果を見てみましょう!



「今年の目標」を忘れたことすら忘れている人は全体の36%。年の途中で忘れてしまった人も入れると、年の始めに立てられた「今年の目標」のうち4つに3つは人知れずどこかで息絶えているという残酷な事実が判明しました。

とはいえ、この世には年末までキッチリ目標を覚えている人がいるというのも事実。そんな百戦錬磨の猛者たちに「なぜ覚えていたのか」をあわせて聞いてみることにしました。


もっとも多かったのは「メモをしたから」。シンプルかつ効果的な技ですが、逆にいうと私も含め覚えてなかった人はそれすらしていなかったということで少し心に迫るものがある結果となりました。

また「アプリで管理する」「毎月エクセルを更新する」「アラームのあとに読み上げる」など非常にこまめな管理している方もおり、きちんと目標を管理してるから覚えていたのではなく、最初から目標を覚えられるようなこまめな人が管理をしていただけなのでは?という哲学的な問いを突きつけられる回答となりました。

たとえ達成できなくても、立てるだけでちょっといいことをした気になれるのが魅力ともいえる「今年の目標」。 たとえ忘れてしまったときも「自分にとっての元旦は今日」というポジティブな思い込みとともに、心機一転その日からがんばるのもいいものです。
気負わず、気を抜きすぎず、ぜひ楽しい一年をお過ごしください!

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