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「“センス”って何?」佐久間宣行さんが答えたこと 【イベントレポート 中編】
22年間勤めたテレビ東京を退社し、今年4月にフリーに転身したテレビプロデューサーの佐久間宣行さん。
2021年4月26日にオンラインLIVEとして放送した『グッバイもやもや!佐久間宣行と‟はたらく″トーク』では、新しいはたらき方を始めた佐久間さんに、ご自身のこれまでの、そしてこれからのはたらき方について語っていただきました。
全3回に分け、本イベントの様子をお届けします。
(第一回目:佐久間宣行さんが振り返るキャリア 「自分の武器は自分じゃわからない」【イベントレポート 前編】)
今回からは、視聴者の皆さんからの「もやもや」や相談に対する、佐久間さんの回答をご紹介します。
Q.合わないと感じる上司…… どう対応する?
早速、人間関係に関するご質問が、2つ来ています。
続けてご紹介します!
とにかく上司と合わないって、あるよなあ。俺、ホントに上司と合わなかったときは、さらに上の上司に報告したけどね。
俺、逃げ出すのが悪いことだと思わないから、心のメンタルの大事さの方が人生考えたら大事だし、一回冷静になろうと思って、「耐えられないこと」と、「達成したいこと」と、「上司の言っていることで正しいと思うこと」を書き出してみたのよ。感情的になるのを止めてみようと思って。
上司に言われたことに〇×をつけて、自分が合わないと感じるのが、上司の言い方なのか、内容なのかを判断してみたの。そうすると上司のタイプが見えてきて、対処法がわかったんだよね。その上司の場合は、言っていることは正しいなと思ったんだけど、言い方がしつこくて、自分のメンタルがやられているんだって分かった。
まず、何に耐えられるか耐えられないかを一回書き出して、それでも無理だったら、さらにその上の上司に言いにいったほうがいい。上司と部下って、はたらく人として対等だから。職場としての上下関係はあるかもしれないけど、同じようにはたらく組織人としては、対等。
20代のころは、折り合いつかなかった。めちゃめちゃキレて喧嘩したこともあるし。30代になって論理的なアプローチができるようになって、それだけじゃなく、だめなときは組織に訴える方がいいというアプローチもできるようになった。
Q.転職したいけれど、どう判断?
わかる。テレビ局が向いていると思えるまで、僕も時間がかかったんで。
第二新卒としてやり直せる新卒3年目までに、何かしら結果が出せなかったら辞めようと思っていた。3年という区切りがあったから、ほかの人よりも努力できたっていうのはあります。
まるみさんは、もやもやと悩んでいる状態だから、「5年目までにここを達成できなかったら辞めよう」とか、「そこまでに辞められる人間になるにはどうすればいいか」っていうのを、逆算して考えたほうがいいと思う。
じゃないと、転職しても同じことになるから。ワークライフバランスが保てていないのか、自分の仕事がやりたいことではないか……とか、そういうふうに考えないと、自分が次にどの場所に行きたいのかが見つからない。次の場所が見つからないと、何の武器を磨けばいいのか分からない。
まずは、自分の不満を整理して、それを叶えられるのがどこなのか?ということを整理しないままだと、動くのはやめた方がいいかなと思います。
Q.センスとは……
先に言うけど……、「センスがない」って1時間怒る奴は、センスがないです(笑)。
怒られたのは気にしなくていいと思うけど、センスっていうのはほんと難しくて。俺は「比較的努力しなくても褒められる分野」が、センスがあるってことだと思うんだよね。
番組を作っているとき、俺が画面のビジュアルとか一生懸命決めようとするとき、別のデザイナーが30秒くらいでぱっと作ったものの方が、格好良かったよかったりするわけ。
自分のセンスがある分野を見つけた方が良くて、努力をそこまでしなくても褒められるなっていうものが、センスっていうんじゃないかな。そういうものを武器として持っておくと、知っておくだけで仕事の役に立つよ。
ただ、それだけじゃ仕事はできない。みつやさんみたいに、「センスがない」って言われてもちゃんと努力して、そのうえで自分の得意分野を見つけた方が、勝てる人間になる。
センスは、必要なことだとは思わないけど、武器にはなるから、今の努力を続けたうえで、「自分が向いているセンスって何?」っていうのを、考えたほうがいいかなって思いますね。
自分で自分のセンスに気付くのって、難しいから。他人の評価で、たとえば「用意した図表が見やすい」とか、そういうことでもいいんだけど、成り行きやっていて評判がいいなというものが、センスだと思います。
Q.自分のやりたいことって?
次も、2つ続けてご紹介します。「やりたいこと」とか「自分らしさ」に関する質問ですね。
仕事の選び方、難しいね。
「趣味に近い仕事を選ぶのは止めた方がいい」って人たくさんいるけど……、僕は、やっていて喜びを感じられる仕事なら、選んでいいと思いますよ。
やってみて、向いていなかったら、また、自分の楽しみに戻せばいいだけ。
熱量っていうのは、「こだわらなくてもいいのに、こだわれる」部分かな。これって言い方が悪いと“自己満足”だけど、他人からの反響がなくても努力できるものは、向いている仕事だと思う。自分の中の完成度にこだわれるということ。
僕の場合、ディレクターのOKが出ている番宣の映像を、自分なりに勝手に直しちゃおうかなって思ったとき、「ああ、俺ディレクターやりたいんだな」って感じた。
自分のやりたい仕事って、いくつかあると思うんです。
他人から褒められなくても、自分の中での完成度にこだわったり、喜びを感じられるようになったら、それはやりたい仕事。ただ、仕事って難しくて、それだけじゃ稼げないっていうのもあるから、熱量だけで選ぶのも危険。
だから、自分なりの保険を持ちながら、それでも好きなことにチャレンジするのは、悪いことじゃないと思いますよ。
***当日の様子はアーカイブ動画よりご覧いただけます。(2022年4月25日まで)
※動画の公開期間は終了いたしました
次回のレポートでは、佐久間さんの回答の後半をご紹介します。
更新情報は、スタジオパーソル公式Twitterにてお届けします。
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