21歳で無職に。朝日奈央が「アイドリング!!!」卒業後のタレント転身と葛藤を語る。

2024年10月25日

スタジオパーソルは、はたらく人の“モヤモヤ”を解決するヒントを届けたいという想いから、2024年9月10日に「グッバイもやもや!佐久間宣行と“はたらく”トーク」の第6回配信を行いました。

テレビプロデューサーの佐久間宣行さんと“はたらく”を語りまくる本イベント。今回は特別ゲストとして、朝日奈央さんをお迎えしました。

朝日さんは、2007年にファッション誌「ラブベリー」の専属モデルとしてデビューし、2008年から2015年までアイドルグループ「アイドリング!!!」のメンバーとして活躍。その後、バラエティタレントとして人気を博し、現在は多数の番組に出演しています。今回のイベントでは、アイドルからタレントへ転身した朝日さんの“はたらく”に対する考え方や、キャリアにおける転機、挑戦について、佐久間さんとトークを繰り広げました。

※本記事はYouTube『スタジオパーソル』の動画一部を抜粋・編集してお届けします

小学3年生のころからファッション雑誌『ラブベリー』を愛読していた朝日さんは、13歳でその専属モデルとなります。その後、「アイドリング!!!」に加入しアイドル活動を始めた当初は、他のメンバーの才能を目の当たりにして大きな不安を感じていたといいます。

「顔合わせで自己紹介をした時、湾岸スタジオの広いリハーサル室で人生で初めて『朝日奈央』を噛みました。その日の日記に『アイドリング!!!を辞めたい』って書いちゃいました」と当時を振り返ります。

しかし、そんな朝日さんの才能が開花するきっかけが訪れます。それは、バカリズムさんが考案した企画でした。

「顔でジェスチャーする企画があって、カニを表現したりするんですけど、それが意外とできたんです。バカリズムさんが『この子、なんか面白い感じになるかも』って思ってくださったみたいで」

この経験が、朝日さんに自信を与え、アイドルとしての活動に新たな可能性を見いだすきっかけとなりました。

「最初のほうは『自分が目立たなきゃ』と、自分のことしか考えていなかった」と語る朝日さんは、アイドル活動を通じて、チームワークの重要性も学びます。

「どの番組でも収録ってチームで動くわけじゃないですか。チーム感を大切にしなきゃいけないんだなって途中から気付いて、自分ばっかり発言するのがいいわけじゃないって分かってきました」

しかし、7年半の活動を経て、「アイドリング!!!」は解散。21歳で突然の無職となった朝日さんは、再び大きな不安を感じたそうです。当時の心境をこう語ってくださいました。

「『アイドリング!!!』解散の次の日、目覚めたら何もないんです。太陽がいつもより眩しくて、『頑張れよ』って言われてる気がして。どうやって生活していこうって本当に悩みました」

毎日がスケジュールで埋まっていた生活から一転、何をすればいいのか分からない日々。「21歳で1回すべてが白紙になった」「無職になった」と、朝日さんは率直に当時の状況を振り返ります。アイドルとしての経験は豊富でしたが、それ以外の世界は未知の領域。これからどう生きていけばいいのか、不安と焦りに押し潰されそうになったそうです。

しかし、朝日さんは立ち止まりませんでした。再出発を決意し、21歳から演技、歌、ギターなど、さまざまなジャンルのレッスンを再開。「とりあえずいろいろやってみようと思って。中学生ぶりのレッスンでした」と振り返ります。

タレントとしての道を歩み始めた朝日さんですが、最初は試行錯誤の連続でした。「毒を上手に吐けるタレントさんにならなきゃいけないんだって思って、自分なりにやってみたら痛い目に遭いました」と、悪口でウケようとして炎上した過去を語ります。

この苦い経験から、朝日さんは大切な教訓を得ました。

「先輩に『それは良くないよ』って言われて、そこからはっとして。やっぱり自分らしく、自分らしさを大切にしようと思ったんです」

そんな朝日さんの転機となったのは、『ゴッドタン』のオーディション企画「マジギライ1/5」でした。ここでタレントとしての朝日さんの才能が開花します。

この企画は、お笑いコンビ「ロッチ」の中岡創一さんのことを本気で嫌いなふりをして、面白くコメントをするという、高度な演技力とユーモアセンスが求められる企画でした。

ディレクターとして朝日さんの成長を目の当たりにしていた佐久間さんも、当時を振り返ってこう語ります。

「朝日がゴッドタンに来たとき、『これやって』って言われたことは全然やれるけど、そうじゃないものはすごく目が泳いでた。でも、『マジギライ1/5』は本当に面白かった。『アイドリング!!!』での経験が生きてたんだよ」

その言葉に頷きながら、朝日さんは自らの変化をこう振り返ります。

「『アイドリング!!!』をやっていなかったら、あんなにその場の流れにのるのは無理だったと思います。もともと緊張しいで、自己紹介もできないぐらいの子だったので、『やっぱりアイドル活動をしていて良かったんだ、7年間は無駄じゃなかったんだ』って思えました。楽しみにしていてください。これからまたどんどん進化していくので!

佐久間さんは「マジで漫画の主人公感あるよね、少年ジャンプみたいな」と朝日さんのエネルギッシュさを称え、トークセッションは和やかに締め括られました。

後半は、過去の配信でも好評を呼んだ“はたらく”に関する質問・相談コーナーへ。

視聴者から寄せられた「自分がやりたいことを見つける方法」についての相談に朝日さんは、こう答えています。

「周囲から求められたことにひたすら応えてきた中に、多分あなたの向いていることがきっとある」

佐久間さんもこう付け加えます。

「求められたことに応えられているってことは、すでにそれがあなたの得意ってことだから。得意から自分のやりたいことを見つけてくるのがもしかしたら一番いいかもしれない」

このほかにも、
・理想の進路に進めなかった場合の心構え
・自分に厳しくなるコツ
・チームリーダーとして心がけるべきこと
に関する質問・相談や、「職場のルールや風習」について紹介しました。

※今回お伝えし切れなかったフルバージョンの動画はYouTube『スタジオパーソル』にて公開中

(文:間宮まさかず)

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ライター/作家間宮まさかず
1986年生まれ、2児の父、京都在住のライター・作家。同志社大学文学部卒。家族時間を大切にするため、脱サラしてフリーランスになる。最近の趣味は朝抹茶、娘とXGの推し活、息子と銭湯めぐり。
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