製薬会社の薬剤師だった私が、27歳で会社を辞めライターとして独立した理由。

2024年9月26日

スタジオパーソル編集部が、世に発信されているさまざまな個人のはたらき方ストーリーの中から、気になる記事をピックアップ。
今回は、会社員としてはたらくことに違和感を覚え、新たな道に進んだ方のストーリーをご紹介します。

現在、医療ライターとしてフリーランスで活動するちはるんさんは、以前は会社員としてはたらく薬剤師でした。しかし、会社ではたらくことがとにかく合わず、思いきってフリーランスに転身したことで、自分に合ったはたらき方ができるようになったそうです。その経験を振り返り、noteに投稿しました。

※本記事の引用部分は、ご本人承諾のもと、投稿記事「私が薬剤師を辞めてWEBライターになった理由|自分に合った働き方とは」から抜粋したものです。

「自分が活躍できる場所なんてない」。人生に絶望した会社員時代

「働くことがつらい」
「自分が活躍できる場所なんてない」
「会社員として活躍できなければ人生終わり」

私が薬剤師を辞めてWEBライターになった理由|自分に合った働き方とは より

会社員時代、そんなふうに思っていたちはるんさん。

大学卒業後、薬剤師として製薬会社や薬局ではたらいていましたが、会社員というはたらき方がとにかく合わなかったそうです。

仕事ができず怒られることばかりで「自分なんて……」と自分を卑下する毎日。会社員が向いていない自分は“ダメな人間”だと感じるほどでした。

会社員時代の私は、毎日ゆううつな気持ちで働いていました。みんなには当たり前にできることが、私にはできなかったんです。

私が薬剤師を辞めてWEBライターになった理由|自分に合った働き方とは より

会社員が向いてないと感じる理由はひとつだけでなく、自身の性格、人間関係、会社の体質などさまざまでした。ちはるんさんは、下記のような事柄を挙げています。

不器用な性格で仕事が遅い
・完璧主義
・会社の古い習慣や風潮に納得できない
・興味や意義を感じないことには力が入らない
・人間関係ですぐ疲れてしまう
・ひとりで作業したい

私が薬剤師を辞めてWEBライターになった理由|自分に合った働き方とは より

その中でも、事前に知りようがなく、自分の力では解決できないことが多い職場の人間関係は大きな負担となり、だんだんと自分のはたらき方、生き方について考えるようになったそうです。

「自分でコントロールできない要因で、幸福度が左右される環境から出たい」と強く思っていました。

会社員を辞めたら、自分の仕事が褒められる“新しい世界”が待っていた

「会社員が辛い」「会社員が合わない」という気持ちは日に日に大きくなり、社会人4年目27歳のときに、会社を辞める決意をしました。

もう後戻りができない状態を作るため、会社を辞めてすぐに挑んだのが、1ヶ月に及ぶフリーランスを養成するキャリアスクールでした。さまざまなことを学ぶなかで、Webライターの道を選んだちはるんさん。

学生時代から国語や作文が好きだった私は、Webライターという職業を選ぶことに。
合宿後は専業の医療ライターとしてひとり立ちし、納期に追われながら必死に案件をこなす日々を過ごしました。

私が薬剤師を辞めてWEBライターになった理由|自分に合った働き方とは より

もう会社員には戻れないと、背水の陣で臨んだWebライターへの転身。すると、自分でも想像していなかったことが起きます。

会社員時代は褒められたことがなかったにもかかわらず、Webライターをはじめたとたんに、クライアントから温かい言葉をかけられるようになったのです。

「とても詳しく、丁寧にご対応いただき感謝しています。またご対応可能でしたら、今後ともよろしくお願いいたします。」

「個別の相談で恐縮ですが、いなみね様(ちはるんさん)の記事が大変読みやすく書かれている印象があり、他のライターさんが入った際の見本として、記事をお見せしてもよろしいでしょうか。」

私が薬剤師を辞めてWEBライターになった理由|自分に合った働き方とは より

会社員時代には褒められたことがなかったちはるんさんにとって、これは奇跡のような出来事だったと振り返ります。

「自分は、はたらくこと自体が向いていないのかもしれない」と思っていたところに、新しい世界がひらけた瞬間でした。

会社員だけが生きる道ではない。初めて感じた「仕事の楽しさ」

それ以来、会社員としてはたらいていたときに感じていた「自分なんて……」という想いが嘘のように消え、クライアントに評価される日々の中で順調に仕事の量も収入も増えていきます。

キャリアスクールを卒業した7ヶ月後には、会社員時代の月収も超えました。現在は会社員時代よりも仕事をしている時間は長く、休日すらないほどに忙しい毎日ですが、「仕事が楽しい」と感じながらはたらいているそうです。

・自分の力で生活できていること
・人生を楽しいと思えていること
・将来の自分に期待できていること
これらすべてを尊く思います。

私が薬剤師を辞めてWEBライターになった理由|自分に合った働き方とは より

それまでは、はたらくこと自体が向いていないと感じていたちはるんさんですが、フリーランスを経て、「自分にはただ会社員が合わなかっただけ」だと思えるようになりました。

フリーランスを約1年続けてきた今なら、「会社員だけが生きる道ではない」と自信をもっていえます。
会社員が向いてるか、フリーランスが向いてるかなんて「体育が得意か、美術が得意か」みたいな話しだと思っています。

私が薬剤師を辞めてWEBライターになった理由|自分に合った働き方とは より

ちはるんさんは現在、過去の自分と同じようにはたらき方で悩んでいる方に対して、「新たな選択肢を考えるきっかけになりたい」という想いで仕事に向き合っています。

会社員としてはたらくことが当たり前。そんなふうに思っている方も多いかもしれません。でも実際にははたらき方は千差万別。それぞれに合う生き方やはたらき方があるはずです。

今いる環境だけで自分自身を評価せず、さまざまな可能性や、やってみたいことを考えてみるのもいいかもしれません。

<ご紹介した記事>
私が薬剤師を辞めてWEBライターになった理由|自分に合った働き方とは

【プロフィール】
ちはるん@薬剤師ライター
【内向的な人が無理なく働ける方法を研究中🔬】1994年生まれ | 沖縄県出身|元製薬企業&薬局薬剤師 | 会社員が合わない | 多額の奨学金返済 | ディレクター | 健康、医療、美容

(文:田口愛)

※ この記事は「グッ!」済みです。もう一度押すと解除されます。

6

あなたにおすすめの記事

同じ特集の記事

  • シェア
  • ツイート
  • シェア
  • lineで送る
ライター田口愛
1986年東京生まれ。結婚・出産を機に、31歳で東京から岐阜県飛騨地方へ移住。移住によるキャリア迷子を乗り越え、現在はベンチャー企業で販促や人事を担当しながら、広報やキャリア系を軸にライターとして活動。2児の息子たちと共に大相撲にハマっている。

人気記事

16歳で両足切断の葦原海さん、車椅子モデルとしてパリコレ出演する理由。
『香水』の瑛人「普通に生きる今がいい」。小規模ライブで全国を回る現在地
「大人になりたい」から乃木坂46を卒業。生駒里奈が見つけた「幸せな人生」を送るための自分ルール
【本人取材】アンゴラ村長。早稲田の新卒からお笑い芸人で大ブレイクも葛藤した20代
ボール拾いで年収1,000万!? 「池ポチャ職人」ゴルフボールダイバーの仕事とは。
  • シェア
  • ツイート
  • シェア
  • lineで送る
ライター田口愛
1986年東京生まれ。結婚・出産を機に、31歳で東京から岐阜県飛騨地方へ移住。移住によるキャリア迷子を乗り越え、現在はベンチャー企業で販促や人事を担当しながら、広報やキャリア系を軸にライターとして活動。2児の息子たちと共に大相撲にハマっている。

人気記事

16歳で両足切断の葦原海さん、車椅子モデルとしてパリコレ出演する理由。
『香水』の瑛人「普通に生きる今がいい」。小規模ライブで全国を回る現在地
「大人になりたい」から乃木坂46を卒業。生駒里奈が見つけた「幸せな人生」を送るための自分ルール
【本人取材】アンゴラ村長。早稲田の新卒からお笑い芸人で大ブレイクも葛藤した20代
ボール拾いで年収1,000万!? 「池ポチャ職人」ゴルフボールダイバーの仕事とは。
  • バナー

  • バナー