東大卒の私が24歳で会社を辞め、夫婦でワーホリする理由。交際0日プロポーズで入籍。

2025年1月10日

スタジオパーソル編集部が、世に発信されているさまざまな個人のはたらき方ストーリーの中から、気になる記事をピックアップ。

今回は、24歳の時に会社員を辞め、ニュージーランドにワーホリに行くことを選択されたゆうかさんの記事を紹介します。

ゆうかさんは東京大学卒業後、自分の価値観にマッチした化粧品会社に入社します。しかし、先の長い会社員生活、決まったゴールがない日々に戸惑いを覚えます。そこから自分らしいはたらき方や生き方を探すために、夫婦でワーホリをすることを決めた話をnoteに投稿しました。

※本記事の引用部分は、ご本人承諾のもと、投稿記事「東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで」から抜粋したものです。

優等生だった東大卒の私。ゴールが見えない社会人フェーズに戸惑う

小さいころから勉強ができてサッカーが得意だったゆうかさんは、周囲から「優等生」と呼ばれて育ってきました。高校生の時には、東京大学の合格を目指し、毎日21時就寝、4時起床で猛勉強。無事に現役で東京大学に入学します。

充実した大学生活を経て、就活を迎えた大学3年時。経済学部だったゆうかさんは、同期が就活に勤しむ中で、「外資銀行・外資コンサル・デベロッパー・商社以外は負け組」という言葉を耳にし、さまざまな疑問が浮かんだと言います。

「いつまで競争するんだろう?」
「いい会社に入っても、そこが自分に合ってるとは限らなくない?」
「キャリアを突き詰めて、その先に何があるんだろう」
「寝る時間もないような環境で働いてまで稼ぎたい?お金ってそんなに必要?」

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

このまま周囲に流されて会社を決めてしまったら、絶対に後悔することになる。

ゆうかさんは「自分に合う会社」を徹底的に探そうと心に決め、いろいろな会社のインターンに参加したり、自己分析に力を注いだりと就活に奮闘します。インターン先では、そこではたらく社員さんに必ず「なぜこの会社を選んだのか」を聞いて回ったそうです。

そうして徐々にはたらく上で大切にしたい軸が固まっていったゆうかさんは、ついに心の底から共感できるビションを掲げた会社を見つけます。社会人1年目から裁量権を持ってはたらくことができる、従業員300名規模の化粧品会社への就職を決意したのです。

しかし、一人ひとりの個性を尊重してくれる会社は自分にフィットしていたものの、はたらいてしばらく経つと、自由度が高い社会人というフェーズに戸惑いが生まれたと言います。

初めは新しいことばかりな仕事も、数ヶ月経つと段々慣れてきます。
毎日8時間働いていると、その”慣れ”のスピードは学生時代に思っていたよりも早く、「え、このままあと40年以上社会人って、長くない?」
「受験、就職、っていうこれまであったゴールがなくなって、私何に向かって走ればいい?」という悩みに直面します。

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

社会人1年目から「どのような人生が自分にとって幸せなのか」を悶々と考え始めたそうです。そんな悩みに希望を与えてくれたのは、自分とは違う価値観を持った人々との出会いでした。

ワーホリは人生をリセットするための手段

社会人1年目の夏、ゆうかさんは友人と旅行をすることに。その途中で友人の知り合いが経営している広島のゲストハウスに足を運びます。そこで、はじめましての人たちと一緒にBBQを楽しむゆうかさんの姿を見たゲストハウスオーナーは、ゆうかさんにこんな提案をします。

「ここに来たことある、料理好きのドミニカ共和国人と、ドイツ人と、日本人が、東京でよく料理会してるよ。参加してみたら?」

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

この日から、広島のゲストハウスを中心としたコミュニティや交流会などで、どんどん新しい出会いを広げていくゆうかさん。

会社員以外にもフリーランスやインフルエンサーなどいろいろなはたらき方をしている人たちを知り、会話を重ねる中で、人生の楽しさを見出していきます。

いろんな生き方を知ったら、ものすごくこの先の人生が楽しみになりました。

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

また、ゲストハウスで出会った5歳年上の彼から交際0日でプロポーズを受けます。そこから3ヶ月でスピード入籍。結婚を機に、ゆうかさんの人生がさらに大きく動き出したと言います。

社会人のはじめに「この先どんな人生を歩むのか」に頭を悩ませていた私ですが、
夫婦になって主語が「WE」になった途端、人生の方向性を一緒に考える相棒ができて、一気に心が軽くなりました。

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

人生の主語が、「I」から「WE」に変わる。「私たち」はどうしたいのかを常に考えるようになり、結婚1年目から夫婦での対話を大切にしてきたゆうかさん夫婦。ときにはぶつかり合うこともありましたが、徐々にお互いのことを理解しあったと言います。

そして、夫婦ともにはたらき方を見直したいと思っていた矢先、ゆうかさんたちの旅仲間がワーホリに行くことを知ります。

結婚2年目を、2人で全然違う環境で過ごして、これからの人生の土台を築く期間にしよう!

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

これまでもワーホリを検討していたこともあり、自分たちのフェーズにも最適な時期だと感じたゆうかさんたち。夫婦でワーホリに行くことに違和感はなかったと言います。そして、ゆうかさんは3年、ゆうかさんの夫は7年勤めた会社を辞めて、ニュージーランドではたらき始めます。

ニュージーランドの慣れない環境の中で、最初に始めた仕事はキウイピッキング。会社が提供してくれるキャンプ場で夫婦で車中泊をしながら、毎日1人約2万個ものキウイを収穫していたそうです。

一般的な成功や評価にとらわれない生き方を夢見て

1日7〜8時間の肉体労働、そして、ファームステイで農家のお手伝いをしてきたゆうかさんたち。ニュージーランドでのワーホリ生活で何を感じているのでしょうか。今の率直な気持ちをこんなふうに語っています。

「ワーホリに行って人生が変わる!」「やりたいことが見つかる!」
ということを全く期待していなかったわけではないですが、
私たちのワーホリの目的はあくまで、”人生のリセット” と、 “夫婦の土台作り”。

いろんな家族と過ごし、自分たちも将来やりたい農業の体験をすることで、気づくこともたくさんあります。でも、今のところ感じているのは、”私たちの描く世界線はブレない” ということ。

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

日本にいる時から変わらず、ワーホリ中も夫婦でたくさん話し合いを重ねてきた結果、その土台は間違いなく強くなっていると言います。

そんな生活を通して再認識している、「ブレない」ゆうかさん達がやりたいこととは

大好きな仲間たちと、みんなで子育てをして、大人も子供も楽しく過ごす”村” をつくることです。

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

しかし、夢を語る中でときには相手から不思議に思われることもあるそうです。

こんな夢を語ると、「あなたのやりたいことに、その学歴要らないよね笑」と言われたことがあります。

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

ゆうかさんが東大に入学したのは、その時に目指したかった環境が東大にあったからであり、学歴を活かしてキャリアを積むためではありません。

私たちは誰しも、いつか命の終わりを迎えます。そして人生は一度きりです。だったら思いっきり自分なりの幸せを追求して、一般的な”成功”とか”評価”とかにとらわれず、大好きな人たちと楽しく生きた方が良いに決まってる!というのが私の想いです。

東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで より

幸せと思える仕事や生き方は人それぞれです。学歴や経歴を活かしてはたらくことが、必ずしも自分にとって幸せなキャリアとは限りません。

ゆうかさんは悩みながらも、その時々で自分が大切にしたいものを選択してきました。周りに流されず、「自分がどうありたいか」ではたらき方を選んでいく。そうすることで、より楽しい人生が歩めるかもしれません。

<ご紹介した記事>
東大を出た私が本気で幸せを追求し、ニュージーランド夫婦ワーホリにたどり着くまで

【プロフィール】
ゆうか
2024年2月から、1年間夫婦でNZワーホリ中。1998年生まれの26歳。旅と料理が好き。旅・料理仲間とゼロ日婚。 3年間化粧品会社でデジタルマーケの仕事をしていましたが、 夫と2人で仕事を辞め、1年間ニュージーランドでワーホリ生活をすること。

(文:朝海弘子)

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ライター朝海弘子
1990年生まれ、福岡出身。都内で会社員として働くかたわら、キャリアにまつわる取材記事やコラムを執筆。クラフトビールとパンが好き。

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